2016年03月07日

ブックガイド30 アレクサンドロス3世の人生と帝国がもたらした影響

アレクサンドロス大王東征記〈上〉―付インド誌 (岩波文庫) -
アレクサンドロス大王東征記〈上〉―付インド誌 (岩波文庫) -

アレクサンドロス大王東征記〈下〉―付・インド誌 (岩波文庫) -
アレクサンドロス大王東征記〈下〉―付・インド誌 (岩波文庫) -

 アレクサンドロス3世について知るのでしたら、このローマ時代に纏められた東征記を外すわけには行きません。

 アリアノスは入手できる資料をただ纏めるのではなく、彼なりの目で吟味して、信用できるか出来ないかを考慮した上でアレクサンドロス3世の生涯を描き出しています。その上で、信用は無いと判断した情報であっても、そう断った上で記録してくれておりますので、ローマ時代にアレクサンドロス3世がどのように語られていたのかを知ることもできます。

 アレクサンドロス3世の生涯と、興味深いエピソードを押さえたい方には最適の本かと思います。


古代オリエントの歴史 -
古代オリエントの歴史 -

 アレクサンドロス3世は一代で大帝国を築き上げましたが、その帝国は彼だけのものでしたから、その死と同時に崩壊しました。その後、帝国は分割され、東方へギリシア文化が広がっていきます。

 歴史の中にアレクサンドロス3世を据えたとき、彼の帝国はどのような性格を見せるのでしょうか。この本は、古代オリエントの歴史を俯瞰していますので、アッシリアやバビロニアからペルシア、アレクサンドロス3世を経て、ヘレニズム諸国が勃興する流れを押さえることが出来ます。

 しかも、歴史や人の流れだけではなく、政治体制や経済活動まで、広く浅くそれぞれの社会を眺めていますから、伝記よりその時代について知ることができるのが嬉しいところです。

 アレクサンドロス3世について深く読む前に、おおまかな流れを知るために読んでおくと理解は深まると思います。


アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子 -
アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子 - アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子 -
アレクサンドロス大戦記〈1〉夢の息子 -

アレクサンドロス大戦記〈2〉若き征服者 -
アレクサンドロス大戦記〈2〉若き征服者 -

アレクサンドロス大戦記 (3) 永遠の帝国 -
アレクサンドロス大戦記 (3) 永遠の帝国 -

 アレクサンドロス3世について最後に紹介するのはこちらの小説です。

 アレクサンドロス3世の人生にはやはり分からないところが少なからずあります。そうしたところを小説家の想像力で補いながら、アレクサンドロス3世はどのように行動したか、それはなぜだったのかを説明してくれています。

 東征の全貌は勿論、フィロタス粛清やペルセポリスを焼き払った事件のようにアレクサンドロス3世の欠点ゆえに起こった出来事もきちんと触れ、彼を魅力的なリーダーに描いています。

 ノンフィクションが重苦しいという方が読むには調度良いかも知れません。
posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックガイド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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