2016年02月02日

ブックガイド28 アレクサンドロス3世の戦術

 アレクサンドロス3世は何と言っても天才的な軍略家です。彼の戦いに満ちた人生を知るのに戦術についての理解は助けになるでしょう。私には以下の本が参考になりました。


アレクサンドロス大王―「世界征服者」の虚像と実像 (講談社選書メチエ) -
アレクサンドロス大王―「世界征服者」の虚像と実像 (講談社選書メチエ) -

 アレクサンドロス3世の研究者が、丁寧に史料を読み解きながらアレクサンドロス3世を伝説上の人物から歴史上の人物へと変えていきます。特にグラニコス川の戦い、イッソスの戦い、そしてガウガメラの戦いという対ペルシアの3大会戦の状況を詳しく記していくれていますので、イメージが湧きやすくなると思います。

 他にも、ダレイオス3世について紹介してくれているのは珍しくもあり、とても参考になります。アレクサンドロス3世は良きにしろ悪しきにしろ有名ですが、ダレイオス3世となると逃亡した挙句に部下に殺された情けない姿ばかりが強調されますから、こうして実際の姿に迫ることが出来るのは嬉しいことです。


アレクサンドロス大王―その戦略と戦術 -
アレクサンドロス大王―その戦略と戦術 -

 サブタイトル通り、アレクサンドロス3世の戦略と戦術を詳しく追いかけています。

 アレクサンドロス3世が勝利を掴むことが出来たのはなぜなのか、現代の経営的な視点と絡めて解説しています。カイロネイアの戦い、3大会戦、バクトリア・ソグディアナ征服、インド遠征と、彼の主要な戦いを押さえていますので、本書を読むだけで戦いをかなり詳しく知ることが出来るでしょう。

 また、アレクサンドロス3世の晩年にイエスマンばかりを侍らせ、魅力を無くしていくところは現代にも通じる話であるというのは間違いのないことですので、先人の辿った人生を他山の石として仕事に活かしたい方も参考になることが多いでしょう。


アレクサンドロス大王の軍隊―東征軍の実像 (オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ) -
アレクサンドロス大王の軍隊―東征軍の実像 (オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ) -

 上で紹介した本は、戦いの流れを知るには適した本だと思います。しかし、全体の流れを気にすると往々にして個々の兵士がどのような存在だったのか、部隊はどのような編成だったのかは分からなくなってしまいがちです。

 こちらの本は兵士の武装状況や小隊の隊列を、多くのイラストと共に解説してくれています。おかげで、ファランクスは当然のこととして、騎兵隊の隊列の組み方まで分かりますので、戦いについてのイメージが湧きやすくなります。


 今回紹介した3冊は、互いに補完しあって東征の模様を知るのにとても役立ちました。


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posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックガイド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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