2018年05月24日

春秋戦国 墨子5 侵略戦争阻止2 楚王の前における模擬戦で、墨翟は公輸盤の戦術を全て防いで見せ、楚王は宋進行を諦める

 公輸盤は反論できず、うなだれます。墨翟は、それでは何故、攻撃を止めようとしないのか、と追い打ちをかけます。公輸盤は「既に楚王に雲梯を献上した以上は無理だ」と責任逃れに走りました。こうして墨?は楚王と謁見するルートを開いたのです。

 楚王に目通りした墨翟は、「高級車を持ちながら隣家のボロ車を盗もうとする、あるいは錦や刺繍で彩られた豪奢な服を着ながら隣家のボロ布を盗もうとする、あるいは贅を尽くした食卓を囲みながら隣家の質素なご飯を盗もうとする(この調子で同じような話を延々と連ねるのが墨?の特長で、文章が下手と言われる原因になっています)、そのような男がいたらどう思いますか?」と問います。楚王は、それは盗癖のある男であろう、と答えました。

 墨翟は、「楚の領土は広く、宋の領土は狭い。楚には潤沢な希少品があるが、宋にはない。これこそ先程の盗癖を持つ男の話に相同するものである。楚王は大義名分の無い戦いを行い、得るものはないでしょう」と理路整然と楚王の企む戦争に大義がないことを説明しました。

 楚王は、そうは言っても、公輸盤が雲梯を発明してくれたから、彼を立てなければならぬと責任転嫁します。

 墨翟は公輸盤に向き合うと、「では、貴方の攻城兵器を打ち破ってみせましょう」と大見得を切ります。

 そして自分の帯を解いて床に置いて城壁とし、木片を攻城兵器と守備兵器に見立て、楚王の眼前で公輸盤と図上演習を行います。公輸盤は考えつく限りの手法を全て試しますが全て跳ね返され、しかも墨翟にはまだ防御術が残っていました。

 公輸盤は、「それでも尚、私は貴方を打ち破る方法を知っていますが、それは言わないでおきましょう」と負け惜しみを言います。墨翟は「私も貴方の言う方法を知っていますが、言わないことにします」と返しました。一人理解できない楚王が何のことかと問います。墨翟は、「公輸盤が言わんとしているのは、私を殺してしまおうということです。私を殺せば宋を守れる者がいなくなる、と考えてのことですね。しかし、私の弟子の禽滑釐(きんかつり)ら300人が既に私の考案した防御装置を携えて宋に入り、今や遅しと楚の侵攻を待ち構えています。私を殺しても無意味です」と答えました。

 新兵器の有効性が失われたことを知った楚王は宋侵攻を諦めました。


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posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | 春秋戦国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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