2017年04月29日

キリスト教の成立 イエスの終末論 イエスは終末がすぐ来ると説いたが、今も社会矛盾は続いている(程度はましになったけど)

 長々と引用したのは、紛れもない終末論がここに見えるからです。イエスは、当時生きていた人々に向かって終末が近い、富は何の意味もない、と説いたのです。文字通りに読めば、富めるものへの凄まじいルサンチマンが展開されていますね。天の国が来れば、富者は安楽な生活を失って、飢えと悲しみに苦しむようになると呪っているわけですから。

 日本で言えば日蓮の末法思想を唱えていたわけです。『これだけは知っておきたい史的イエス - 』から引用します。

 ほとんどの学者は、イエスの思想に関して意見が一致している。イエスの思想は紀元七〇年以降ではなく、七〇年以前のパレスチナ・ユダヤ教においてのみ意味をなす。例えば、ユダヤ教の清浄規に反対するイエスの教えが意味を持つのは、紀元前二〇年から紀元七〇年の間においてのみである。


第2神殿時代末期の社会状況に、イエスもまた囚われていたのです。

 しかし、それから2000年ほど経った現在でも、フィル・コリンズが1991年にグラミー賞を獲得したAnother Day In Paradiseで歌った通り、貧しい者たちは今も苦しみ続け、ジェネシスのTell Me Whyの通り、腕の中で子どもが死んでいく苦しみは続いているのです。どう考えてもイエスの預言は外れてしまいました。むしろ対極的なことに、現代では富は恐ろしい勢いで富者の元に集まっていき、残った人々は貧困へと突き進んでいます。勿論、古代の真に貧しい人々からすればマシな生活かもしれませんけど、その事実が救いになるとも思えません。そして不思議なことに、バチカンは世界有数のカネ持ち国家なのです。





 貧富の差の拡大が背景にあったため、イエスのこの終末論的メッセージは多くの人に受け入れられます。ところが、伝道の成功に水を差したのはイエスの師である洗礼者ヨハネの死の報せでした。


これだけは知っておきたい史的イエス -
これだけは知っておきたい史的イエス -

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posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | キリスト教の成立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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