2017年04月28日

キリスト教の成立 イエスの伝道 弟子に対し、異邦人ではなくユダヤ人に教えを説けと厳命し、布教に送り出すイエス

 繰り返しになりますが、これらの奇跡は事実だと考える必要はありません。ウェスパシアヌスが同じ奇跡を行ったという記録があることに見える通り、中東では奇跡を売りものにする者は稀では無かったこと、イエスに帰せられる完全オリジナルの奇跡は、死者を蘇らせることも含めて存在しないことは押さえておいて先に進むことにしましょう。

 29年春の過ぎ越しの祭前の時点で、イエスは12人の弟子を2手に分けて各地に派遣します。イエスが終末論に基づいた教えを説いていたことは、弟子たちに向かって彼らがイスラエルの全ての町を巡るより前に「人の子が現れるだろう」と告げていることから明らかです。

 この「人の子」とはイエスのことではなく、ダニエル書に見える概念で、神に忠実でメシア降臨を受け容れる人のことです。そして、目前に迫る終末の時を前に、「異邦人の道に行ってはならない。また、サマリア人の町に入ってはならない。むしろイスラエルの家の失われた羊のところへ行きなさい」と弟子に命じ、自分が行いたいのはユダヤ人を相手にした活動であることを明示しています。こうした注意を与えた上で、弟子たちは「悔改めよ。神の国は近づいた」と、神の裁きが近いことを警告させました。

 教えでは、まず現在苦しんでいる人々に向かって天国はあなた達のものだと述べます。『イエスの王朝 一族の秘められた歴史 - 』で、福音書以前に存在したQ資料(これはオカルティックなものではなく、聖書学の中ではきちんと認められているもの)に見えるとするイエスの言葉を引用します。

  貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。
  今飢えている人々は、幸いである。あなたがたは満たされる。
  今泣いている人は、幸いである。あなたがたは笑うようになる。
  人々に憎まれるとき、また、人の子のために追い出され、
  ののしられ、汚名を着せられるとき、あなたがたは幸いである。
        「ルカによる福音書」(六章二〇−二二節)

 このあと、最後の審判のときに苦しむであろう人々への、四つの警告が述べられる。

  しかし、富んでいるあなたがたは、不幸である。あなたがたはもう慰めを受けている。
  今満腹している人々、あなたがたは不幸である。あなたがたは飢えるようになる。
  今笑っている人々は、不幸である。あなたがたは悲しみに泣くようになる。
  すべての人にほめられるとき、あなたがたは不幸である。
        「ルカによる福音書」(六章二四−二六節)


イエスの王朝 一族の秘められた歴史 -
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posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | キリスト教の成立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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