2016年05月09日

ローマ 建国神話4 ローマ人、サビニ人の女性を強奪してお姫様抱っこで新居へ

 ロムルスを初代の王として7代目まで王政が続くとされていますが、4代目の王までは実在も怪しいとされています。仮に実在したとしても、大都市を支配する強力なリーダーからは程遠く、せいぜい大きめな村の村長程度の存在だったことでしょう。文明化の進む前7世紀には石造りの土台と瓦葺きの屋根が現れてきます。面白いのは、この時期にエトルリア人の支配者が現れることでしょう。

 文明化と同時にエトルリア人支配者が他所からやってきた、というのは幾らなんでもご都合主義に過ぎます。まず間違いなく、初期のローマではエトルリア人の影響が極めて強かったのでしょう。その影響を排除した後の時代になってから、エトルリア人はまるで余所者だった、というような神話を作り上げたことでしょう。

 神話に戻ります。

 ロムルスに従ってやってきたのは、故郷にいられなくなった者ばかりです。農家の次男坊三男坊、人間関係や果ては借金等で故郷が嫌になって出奔した者、そして犯罪を犯して故郷に居られなくなった者、新天地で一山当てることを夢見る山師。いずれも碌でなしの男ばかりです。当然、男だけの社会では持続可能性がゼロですから、社会の継続発展には女性が必要です。しかし、誰もこうした怪しげな集団と通婚しようとは思いません。私にも娘がいますが、まかり間違っても彼らとの結婚を望みはしないので、よく分かります。

 彼らに残されたのは智慧と腕力だけです。……ならず者で智慧があるとなると悪知恵だとか悪巧みしか無い気がします。そして最初の収穫感謝祭の日、彼らの企みは全貌を露わにします。

 ロムルスたちは盛大な祭りを開催し、近隣の諸民族を集めました。お祭りは宗教的なものですから、集落あげての大変に大規模なものです。その目玉とも言うべき戦車競技に、人々は夢中にりました。その隙に、男たちは他所からやってきた女たちを略奪したのです。特にサビニ人の女性が多く攫われたことから、これをサビニ女の略奪と呼びます。なお、新婚時に女性を抱きかかえて(所謂お姫様抱っこ)で新居に入る西洋の風習はこの誘拐劇が起源です。それで良いのかと思わなくもありません。ロムルスもこの時に誘拐した女性の1人を娶っています。

 このような仕打ちを受けて戦いにならないわけがありません。当然、近隣の諸民族はローマに対して戦争を仕掛けます。ロムルスは優れた軍事指導者でしたから、彼らを次々に打ち破ります。

 最後に残った敵は、最も多くの女性を奪われたサビニ人でした。最も多くの女性を奪われたのなら最初に戦いになってもおかしくないと思うのですが、物語的には美味しい展開ですね。


面白いと思ったら押して下さると嬉しゅうございます^^

人気ブログランキングへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
posted by 仲井 智史 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ローマ1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
面白いと思ったら押して下さると嬉しゅうございます^^
人気ブログランキングへブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村